予想以上に高かった託送料金
2016/12/29
日々思うこと
昨年末、電力の託送料金が経済産業省によって認可されました。託送料金とは、電力を消費者に販売する業者が、送電線の使用料として電力会社に支払うものです。今年4月から、電力会社でなくても一般家庭向けに電力販売が可能になるのに伴い、託送料金がいくらに設定されるかは、大きな注目を集めていました。
認可された託送料金は、九州電力管内の場合で家庭向けが1kWhあたり8円30銭です。新規参入業者は消費者に1kWh販売するごとに、送電線を保有する九州電力に8円30銭支払わなくてはなりません。新規参入業者にとっては安いほどよく、私は6円ぐらいになるのではないかと予想していましたが、それよりも高い料金が設定されることになりました。
既に自由化されている企業向け大口販売と違い、4月から自由化される一般家庭向けの小口販売は、全国規模の大手にとっては難しいようです。そこで当社のような地域に根付いたエネルギー会社を、販売代理店として取り込むことで、個々の消費者にリーチしようとしています。
実際、当社にもそうした話を持ちかけられたこともあり、具体化も検討したのですが、託送料金が意外と高かったために、現段階で代理店としての事業化は見送らざるをえないようです。当面は顧客の紹介に特化した取次店として事業を始めようと考えています。
2020年になると、この託送料金は引き下げが期待できます。発送電分離の政策により送電業務が九州電力から切り離されるため、託送を行う点では九州電力と同等の立場になるからです。当社の本格的な事業展開は、そこからスタートになるでしょう。
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