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トヨタの特許開放で期待高まる燃料電池

業界研究

 

昼間に太陽光発電システムで作った電力を夜間や雨天に備えて貯めておく方法には、蓄電池以外にも「燃料電池」があります。子供の頃、理科の実験で水を電気分解して水素と酸素を作った経験は、多くの方にあるのではないでしょうか。燃料電池はこの逆の原理によるもので、水素と酸素を材料に電気と水を作るものです。酸素は空気中にあるので、水素さえあれば電気を作り出すことができます。

 

水素を用意する方法には、ガスの改質や工場から出る副生物の活用などがありますが、水と電気があれば先ほどの要領で作ることができます。その電気として太陽光発電で作った電力を使い、昼間の余剰電力を水素に変えて貯め、夜間はその水素を再び電力に変えて使うというのが、燃料電池を蓄電池として利用する方法です。

水の電気分解に大きな電力が必要なため、その電力を電力会社からの電気に頼るのはエネルギー効率を考えると非現実的ですが、太陽光発電の余剰分を使うなら十分理にかなうと思います。

 

燃料電池の家庭への普及を後押ししそうな要素も出てきました。燃料電池車「MIRAI」を発売したトヨタ自動車が、燃料電池にまつわる特許の開放を決めたことです。かつては億単位とも言われた燃料電池車のコストは、さまざまな技術革新により、一般車として発売できるレベルにまで下がりました。その技術が広く利用可能になれば、一般家庭向けでもさらに使いやすい燃料電池が登場することでしょう。太陽光発電の電力を貯める方法は、普通の蓄電池よりも燃料電池の方が期待が持てそうです。

 

和泉プロパン社用車

 

 

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