先月末、東京で行われた「スマートエネルギーWeek」という大規模な展示会に参加してきました。
太陽光発電や燃料電池、風力発電など再生可能エネルギーの最新動向を知ることのできるイベントのため、毎年出席して新しい情報に接するように努めています。

今年のテーマの一つは「電力自由化」でした。2016年から電力小売りの全面自由化が始まることになっており、さまざまな業種の企業が電力の小売りに参入しようとしています。
今年のスマートエネルギーWeekでは、電力自由化を受けたシステムやサービスを展示するコーナーが設けられており、活況を呈していました。

電力の影に隠れる形であまり知られていないようなのですが、実は電力同様にガスも、1年遅れの2017年に自由化が始まります。
ガス会社だけでなく異業種の企業も、家庭などの利用者に自由なサービス内容でガスを販売できるようになります。

ガスの小売りに関心を持っている業界の一つが、石油元売りです。
石油元売りはガソリン販売については、ガソリンスタンドを系列化することで小売りを展開しています。
ガスの分野でも、元売りは特約店を巻き込む形で小売り参入を考えているようですが、ガソリンと同じモデルは難しいのではないかと思います。
全国レベルの大手ブランドが物を言うガソリンスタンドと違い、ガスは地域に密着したブランドが求められるためです。

ガスの自由化は一見、当社のような小売り企業には脅威に思われるかもしれませんが、地域に根ざしたサービスが実現できていればあまり関係はありません。
地域密着を貫いてきた当社の存在意義は、むしろ高まっていくことでしょう。