ガス業界が電力とどう関わるか

2015/7/23

日々思うこと, 業界研究

2016年から始まる電力の小売全面自由化を前に、電力を一般家庭に販売しようと名乗り出ている企業が相次いでいます。電力はこれまで、大口の需要家に限定して販売が自由化されていましたが、2016年4月からは一般家庭向けも自由化されます。太陽光や風力、自家発電など自前の発電設備を持つ企業や、そこから電力を調達する企業が「新電力」会社となり、既存の電力会社に代わって電力を一般家庭にも供給する時代がやってきます。

電力を売ることのできる対象が一気に広がるため、新電力の各社はさまざまな工夫で顧客を獲得しようとしています。その一つが他のサービス料金とのセット割引です。携帯電話料金とのセット割引や、などを打ち出す新電力会社もありますが、一番多く見られるのはガスとのセットです。都市ガス各社はガスとのセット販売を検討しており、現在は大口需要家向けの電力販売で、電力事業のノウハウを蓄積している段階のようです。

地域でガスを販売する当社も、こうした動きに対抗しなくてはなりません。そこで当社は太陽光発電システムの導入を展開しているのです。エネルギーを総合的に提供する企業を目指すために、まずは最も安価なエネルギー源である太陽光をベースに、電力事業にどう関わるかを考えていこうとしております。ガスと電力をセットできる時代は、都市ガス会社に限らず当社のような地域密着のエネルギー会社にとっても、大きな変革のチャンスと考えています。

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