「グリッドパリティ」は実現し始めている
2015/12/21
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太陽光発電のコストは高い、とさかんに喧伝されていますが、実は既にその発電コストは家庭用の電気料金よりは安くなっているのはご存じでしょうか。太陽光など再生可能エネルギーの発電コストが既存の系統電力と同レベルになる状態、いわゆる「グリッドパリティ」は実現し始めているのです。
現在の家庭用の電気料金は、電力会社との契約メニューにもよりますが1kWhあたり約21円です。一方、太陽光発電システムの導入費用は現在、5kWで約200万円です。また天候などの条件を加味した年間発電量は、1kWの太陽光発電システムで全国平均で約1000kWhと言われております。
5kWの太陽光発電システムならば1年間で約5000kWh発電できる計算です。太陽光発電システムの耐用年数は約20年なので、ライフサイクルを通して5000kWh×20年=10万kWh発電できることになります。
導入費用の200万円をこの10万kWhで割ると、1kWhあたり20円になります。既に家庭で電力を購入する時の1kWhあたり21円より安くなっているのです。福岡は全国的に見ても太陽光発電に適した地のため、年間発電量は1kWのシステムあたり1100kWhというデータもあり、実際は20円よりもっと安いでしょう。さらに余剰分は売電できるため、同レベルどころか大幅に安いとさえ言えるかもしれません。
もっともこれは、電力会社が家庭に売る時の金額と比較した第一次のグリッドパリティであり、究極のグリッドパリティである「一般の発電コスト」との比較では、まだまだ太陽光発電システムは遠く及びません。しかし家庭の立場から見れば、太陽光発電は高いどころか、むしろ安い時代まで来ているのです。
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